2015夏 台北回想録「九份」

台北旅行3日目後半

迪化街での買い物を終えて、一旦ホテルへ

この後は、人気の観光地「九份」へ行きます

 

台北駅から電車に乗り、最寄の瑞芳駅まで約1時間で到着

瑞芳駅からは、タクシーに乗ります

ところが

このタクシーが飛ばすのなんの(汗)

山あいのワインディンロードを、ブンブン追い抜き掛けていく

追い越し禁止のブラインドコーナーなのに(泣)

この恐怖体験が、帰りのトラブルにも繋がってくる事を、この時点では気づいていません

 

それでも何とか無事に、九份に辿り着きました

人の波に合せて細い階段を登っていきます

今から思えば、九份の下の方で降ろされたんですね

階段登るの結構しんどい

頑張って登っていくと、少し開けた広場に出ます

 

おー写真で見た場所だ

 

 

なるほど確かに良い撮影ポイントです

ノスタルジック感が凄い

まだ明るいけど、日が暮れたらさぞかし素敵な光景でしょう

 

どんどん登っていくと、ガイドブックに載っているお茶屋さんが沢山登場します

まさに、ザ・九份です

もっと登ると賑やかな通りにぶつかりました

メインストリートの基山街です

本当はタクシーでもっと上まで来て、セブンイレブンから基山街に入るのが楽チンな散策ルートです

基山街は、小吃や雑貨など色んなお店がひしめき合っていて、なかなか楽しい所です

小腹も空いてきたし、なにか食べようかなと思ったのですが、随所で「ヤツ」が襲って来ます

姿は見えなくても、圧倒的なその存在感

臭豆腐」の刺激臭が襲って来るんです

結局、何も食べる気にならずじまい

再び階段を降りて行き、お茶を頂くことにします

 

 

鉄瓶で淹れた烏龍茶

美味しかったです

まったりと贅沢な時間が過ごせました

 

そろそろ「例のスポット」から写真を撮って、九份観光の仕上げといきましょう

夕暮れが近づくにつれ、どんどん人が増えてきます

それでも階段(豎崎路)沿いのナイス撮影ポイントを、どうにかゲット

 九份っぽい写真も撮れて大満足です

 

 

 

しばらく景色を眺めていましたが、夕暮れが近づくにつれて、大混雑になってきました

今いる撮影ポイントの広場も、全く身動きが出来ません

名残惜しい所ではありますが、これ以上混みあう前に出発することにします

帰りはバスかタクシーで瑞芳駅まで、と安易に考えていましたが、結果的にこれが甘かった

階段を降りきって、タクシーで到着した広場のバス停に並びます

先客は15人程度

行き先表記が「金瓜石」のバスに乗れば瑞芳駅へ行けます

我々の前も20代前半の日本人カップルです

聞こえてくる会話から、瑞芳から台北までの特急券を購入済らしく、彼女がしきりに時間を気にしています

しっかりしてるね

程なくして、バスがやって来ます

ですが乗車口付近まで、びっしり満員状態

先頭に並んでいた方も、乗せて貰えませんでした

その後も何本か瑞芳行きのバスは来ますが、1~2人乗り込むのがやっと

どうやら上流のバス停から、わんさか乗って来ている様子です

まいったなあ

仕方がないから、タクシーで行くか

嫁を列に残したまま、タクシー乗り場に「瑞芳駅まで」と告げると「ノー・タイペイオンリー」との返事

まじで?

どうやら「稼げる台北市内行きしか乗せない」という談合が、完成している模様

なるほど、今のこの場所の需給のバランスを考えれば、当然かもしれません

運転手は、「日本人だろ?あと2人探して相乗りすれば、割り勘で台北まで行ける」的な事を言っています

なるほど、セールストークも完成されているね

バス待ちの列に戻り、嫁に顛末を報告

談合に負けるのは癪に触るし、交通費に1,000元も使いたくない

なにより行きのタクシーで、その運転に嫌気もさしてるし

特別急ぐ訳でもないので、もう少しバスを待つ事にします

 

穏やかじゃないのは、前に並んでいるカップ

どうやら、瑞芳から乗る特急の時間が迫っているみたい

彼女が「どうするの?間に合わなくなるよ?」と何度も彼氏に決断を促しています

ところが彼氏は、「うーーん…」と言ったきり、黙ったまま

見かねた私は、タクシーに瑞芳行きを断られた事を、彼らに伝えました

大人しそうな彼氏は、相変わらず俯いたままです

彼女は、「そうですか」と一瞬落ち込んだ感じでしたが、直ぐに顔を上げて「やっぱり私も交渉してきます!」と言って、スタスタとタクシー乗り場に向かっていきました

 

でも直ぐに戻ってきて、「やっぱり駄目でした!」と元気一杯に報告

本当は彼氏に行動して欲しかったはずなのに、そんな顔も見せないし

しっかりした娘さんです

多分、台北で夕食の予約とかもしてるから、切符を持ってる特急に乗りたいんだろうね

全部、彼女の段取りであろう事は、一目瞭然ですけど

 

それから少しづつ、前の人からバスに乗っていき、我々4人も無理やり乗り込む事が出来ました

バス停で1時間以上、バス5~6本は待ったと思います

 

ところが

やっと乗れたバスなのに

立ち乗りなのに

掴まる所も、ろくに無いのに

行きのタクシーに負けない程の過激な運転手さんです

 

路線バスなのに

 

バス酔いしながらも、どうにか瑞芳駅に到着

すし詰めのバスから吐き出されるや、カップルは猛ダッシュ

特急の発車が迫っているみたい

我々は暢気に時刻表を確認

まさに今、台北行きが出る所です

嫁が咄嗟に、「19:05台北」と書いたメモ帳と「悠遊カード」を駅員に見せて「OK?」と尋ねた所、「OK!急げ!」と駅員さん

ホームまでダッシュしながら、女が強いのはウチも一緒だなと痛感

無事に電車に間に合い、ホームには例のカップルの姿も見えます

初の九份観光は、こうしてアドベンチャーに幕を閉じました

 

2年半以上経った今でも、「あの二人どうなったかな?結婚したかな?」なんて会話を、夫婦で時々します

 

我々は信じていますよ

2人が幸せになっている事を